実家じまいで活用できる補助金・支援制度5選!申請手順や注意点も解説

実家じまいを進める際には、解体費用やリフォーム費用など、想像以上の出費が発生します。そうした負担を軽減するために活用したいのが、行政や国の補助金・支援制度です。
老朽家屋の解体や空き家の売却時に使える制度を知っておくことで、費用を抑えつつ安全でスムーズに実家じまいを進めることができます。本記事では主な補助制度と申請手順をわかりやすく解説します。
解体やリフォームの手配には時間や労力がかかります。「できるだけ手間をかけずに実家を整理・売却したい」という方は、専門スタッフにご相談ください。
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実家じまいで活用できる補助金・支援制度5選!

実家の解体やリフォームをする際には、行政や国の補助金・支援制度を活用するのがおすすめです。実家じまいには多額の費用がかかるため、補助を受けることで経済的な負担を大きく軽減できます。
ここでは実家じまいに活用できる5つの支援制度を紹介します。
- 老朽家屋を解体するための補助金
- 空き家解体補助金
- 都市景観を維持するための補助金
- 空き家の3,000万円特別控除
- 空き家バンク活用時の補助制度
具体的な内容を見ていきましょう。
老朽家屋を解体するための補助金
古い家屋の解体には、自治体や国の補助金制度を活用できます。危険な建物の取り壊しを進め、住みやすい環境や街の美観を良くすることを目的としている補助金制度です。
例えば、飯塚市では「老朽危険家屋解体補助金制度」があり、解体費用の半額(最大50万円)を補助しています。
出典:飯塚市「老朽危険家屋解体補助金制度」
築年数が古い実家なら、この制度の利用で負担を軽減でき、街の景観維持にも役立てられます。
都市景観を維持するための補助金
都市景観の保全を目的とした補助金を、実家の修繕に活用できる場合があるので確認してみましょう。
景観形成地域や歴史的な街並みがある地区では、周囲の景観と調和するような建物の修繕や保存工事に対して、補助金が支給されることがあります。
例えば京都市では「京町家の保全・継承に向けた取組」を設け、工事費用の2分の1(最大250万円)を補助しています。
親の家を修繕する際にこの制度を利用すれば、費用の負担を抑えながら、地域の景観を守りつつ安全なまちづくりにも貢献できるでしょう。
出典:京都市「京町家の保全・継承に向けた取組」
空き家解体補助金
実家が空き家になり解体を考えている場合は、「空き家解体補助金」を活用するのも選択肢のひとつ。この補助金は使用されていない住宅の解体費用を一部補助する制度です。適切に管理されない空き家の周辺環境悪化の防止と、空き家の増加問題への対策を目的としています。
函館市では「空家等除却支援補助金」として対象経費の2分の1(上限30万円)を補助しています。
出典:函館市「空家等除却支援補助金」
空き家になった実家の手入れや維持が難しい場合は、こうした補助金の活用を検討してみましょう。
空き家の3,000万円特別控除
空き家になった実家を売却する際には、3,000万円(相続人が3人以上の場合は2,000万円)の特別控除制度も活用できます。
この制度は空き家の増加を防ぐために設けられたものです。亡くなった人の住まいを相続した人が、その家や土地を売る際に、一定の条件を満たせば適用されます。
親の家を相続してから3年以内に売却すると、売却益から3,000万円が差し引かれ、利益が3,000万円未満であれば所得税や住民税がかかりません。
出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
この制度を活用することで、売却時の税金負担が大きく軽減できます。
空き家バンク活用時の補助制度
実家じまいで空き家を有効活用したい場合におすすめなのが、空き家バンク活用時の補助制度です。
この制度は、空き家バンクに登録した物件が売却または賃貸された際に、リフォーム費用や不動産会社への仲介手数料の一部を補助する仕組みです。空き家の流通を促し、地域の活性化を目的としています。
富津市では「空家バンク登録支援・利用者支援補助金」があり、空き家バンクの物件を買ったり借りたりした人にリフォーム費用の半額(最大10万円)が補助されます。
出典:富津市「空き家バンク登録支援・利用者支援補助金」
制度の活用により、実家のリフォームや売却にかかる負担を軽減し、空き家の有効活用で地域の活性化にもつなげることができます。
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実家じまいで補助金を申請する手順

実家じまいで補助金を活用する場合は、事前に申請手順を把握しておくことをおすすめします。制度によっては、先着や交付決定前の着工NGなどのルールがあり、順序や書類不備で不採択になる可能性があるためです。
申請の基本フローは次の5ステップです。
- Step1:事前に自治体に相談
- Step2:必要書類を用意して提出
- Step3:補助金交付の審査と交付決定の通知
- Step4:工事の契約と実施
- Step5:報告書の提出
5つのステップを順を追って見ていきましょう。
Step1:事前に自治体に相談
実家の整理を始める前に、まず地元の役所窓口へ相談しましょう。補助金の条件や日程は自治体によって異なるため、早めに把握することが重要です。
例えば、「空き家解体補助金」は市役所住宅課に問い合わせると詳細を確認できます。
事前に自治体へ申請の流れや日程を確認しておくと、手続きがスムーズに進みます。
Step2:必要書類を用意して提出
自治体が指定する書類をすべて準備し、期限内に提出することが重要です。書類に不備があると審査に時間がかかり、期限を過ぎると今年度の補助を受けられなくなる可能性があります。
主な必要書類は以下の通りです。
- 土地・建物の登記事項証明書
- 申請書
- 所有者の本人確認書類
- 固定資産評価証明書
- 納税証明書
- 解体業者による見積書
- その他必要書類
必要な書類を完璧に準備して提出することが、補助金を確実に受け取るための鍵となります。
Step3:補助金交付の審査と交付決定の通知
自治体の審査を受けた後、条件を満たしていれば交付決定されます。
審査と交付決定までのおおまかな流れは以下の通りです。
- 自治体担当者が申請書類を確認
- 必要に応じて現地調査が実施される
- 審査通過後「補助金交付決定通知書」が郵送される
- 通知書受領後に工事業者へ着工の指示
審査に合格すると「補助金交付決定通知書」が郵送で届きます。この通知を受け取った後に、初めて工事会社に工事の開始を指示できます。
補助金決定の通知を受けてから工事を始められるので、通知を待つことが大切です。
Step4:工事の契約と実施
補助金の交付が決まってから、業者と契約して工事を行いましょう。決定前に工事を始めると補助金がもらえなくなる可能性があります。
交付決定後、補助金交付決定書を業者に提示したうえで正式に契約します。記録を取っておくことも重要です。工事前の建物の写真や工事中の様子も記録して、後日提出できるようにしておくと良いでしょう。
工事に関する契約書や請求書、領収書もきちんと保管しておきましょう。
Step5:報告書の提出
工事が終わったら、自治体に完了報告書と証拠書類を提出します。補助金をもらうには工事完了の証明や申請内容と一致しているかの確認が必要です。
主な提出書類は以下の通りです。
- 完了報告書
- 業者との契約書のコピー
- 請求書のコピー
- 建物がなくなった証明
- 工事の前・中・後の写真
提出前にチェックリストで書類に不備がないか確認しましょう。補助金を確実に受け取るためには、報告書類を正確に提出することが大切です。
Step6:補助金の受け取り
報告書の審査が終わると、銀行口座に補助金が振り込まれます。
申請から受給まで数週間から1ヶ月程度かかるのが一般的です。受け取りまでに時間を要するのは、報告した内容が適切かどうか最後の確認が必要だからです。
まず自治体から「補助金額確定通知書」という書類が届き、その後、前もって指定した銀行口座にお金が入ります。
補助金を受け取るまでには時間がかかるので、その間の費用をどうするか、あらかじめ計画しておくことが大切です。
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実家じまいの解体費用はどれくらい?

家の解体費用は、建物の構造や立地条件によって異なります。木造・鉄骨造などの廃材処分や機材の使用などで作業内容が大きく変わるためです。ここでは、以下のポイントについて詳しく解説します。
- 費用の目安
- 費用の内訳
実家じまいに伴う解体工事の費用面について、明確な理解を深めていきましょう。
費用の目安
一般的な木造住宅の解体費用は坪あたり3万円〜5万円が相場です。建物の構造によって解体にかかる金額が大きく変わります。
木造家屋は比較的壊しやすいため費用が抑えられますが、鉄骨や鉄筋コンクリートなど頑丈な素材を使った住居の場合は、特殊な機材や技術が必要となるため料金が上昇します。
一般的な木造住宅の解体費用の相場は以下の通りです。
| 住宅の広さ | 解体費用の目安 |
|---|---|
| 30坪 | 約90~150万円 |
| 35坪 | 約105~175万円 |
| 40坪 | 約120~200万円 |
住まいの面積が大きくなるほど取り壊し作業の規模も拡大し、それに比例して経費も増加します。同じ坪数でも建物の構造や立地条件によって価格差が生じます。
事前に複数業者から見積もりを取り、相場感を把握しておくことが重要です。
費用の内訳
解体費用には、建物自体の取り壊し費用だけでなく、撤去費用や廃材処理費なども含まれます。法律で廃材の適切な分別・処理が義務づけられているため、基礎の撤去やごみ処理といった追加作業も発生します。
主に以下の3つから構成されます。
- 建物解体費
- 敷地内工事費
- 廃棄物処理費
敷地内の工事には、基礎やカーポート、ブロック塀の撤去費用が含まれます。また、残された家財道具の整理・処分にも別途料金が発生し、それらの廃棄処理にも3LDKの住宅で15万~50万円程度かかります。
このように、解体にはさまざまな費用がかかるため、項目ごとに内容をしっかり確認しておきましょう。
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実家じまいで補助金を受ける際の注意点

親の家を整理する際に使える補助金は、費用負担を軽減できる大きなメリットがある一方で、いくつか注意すべき点があります。
- 審査に時間がかかる
- 補助金申請前に工事に着工すると申請が通らない
- 自治体ごとで条件が異なる
注意点を押さえて計画的に補助金を申請し、実家じまいの費用負担を減らしましょう。
審査に時間がかかる
補助金の審査には数週間から1ヶ月以上かかる場合があります。自治体は建物の老朽化状況を詳細に調査し、正確な判断を行うためです。
耐震診断が必要な場合は数か月待ちとなる自治体もあります。申請が集中する時期には通常より審査期間が長くなることも少なくありません。
補助金の交付には時間がかかるため、余裕あるスケジュールで進めましょう。
補助金申請前に工事を着工すると申請が通らない
補助金は工事の着工前に申請することが絶対条件です。多くの自治体では、事前申請を義務づけており、確認を経てから補助金を交付します。
工事前に申請書と見積書を提出し、交付決定通知を受けてから契約・着工するのが一般的な流れです。
自治体の承認前に工事を着工すると、補助金がもらえなくなるため、申請の手順について確認し、着工前に申請を行いましょう。
自治体ごとに条件が異なる
補助金の条件は自治体ごとに大きく異なるため、事前の確認が欠かせません。
自治体は財政規模や地域事情に応じて独自の制度を設けており、支給条件や上限額にも差があります。
例えば、同じ解体工事でも北海道木古内町は上限60万円、東京都墨田区は50万円と、地域によって補助額が異なる場合があります。
想定外の資金が発生しないよう、自分の住む自治体の制度内容をしっかり把握してから実家じまいを進めましょう。
まとめ

実家じまいの費用負担を減らすには、自治体や国の補助金・支援制度を上手に活用することが重要です。制度によって条件や申請時期が異なるため、事前の確認と計画的な準備が欠かせません。工事を急がず、交付決定を待ってから進めることが大切です。補助金をうまく使い、納得の実家じまいを実現しましょう。
補助金は申請から決定まで時間がかかるものです。実家をすぐに手放したい場合は、プロに任せるのもおすすめです。
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